平成11年度 「小都市を核とする中山間地域の交流促進戦略に関する調査」

 

調査の目的

 小都市等とこれを取り巻く農山漁村地域との間のモビリティを確保し、交流を促進して小都市等を核とする圏域の生活利便性や快適性を高める観点から、高齢化、モータリゼーションが進む中山間地域等の現況を踏まえ、特に高齢者や身体障害者等交通弱者の利便性の向上を図るために、小都市とその周辺地域を結ぶモビリティ、自動車交通施策などの検討を行いました。


調査の概要

第1部 小都市と周辺地域を結ぶ交通施策の検討

 第1章 小都市とその周辺地域における交通の現状

  マイカー依存度の高まりを把握するとともに路線バス利用者数、路線バス休廃止状況等により、交通サービスの維持が困難となりつつある状況について把握した。

 第2章 交通施策実施事例のアンケート調査結果

  交通施策実施事例のアンケート調査を実施し、自主運行バスや過疎地型乗合タクシー、移送サービスの事例など、合計110事例の施策内容などを把握した。

 第3章 交通施策の先進事例調査結果

  第2章のアンケート回答のうちから、広域連携、住民負担によるバス運行、町づくりと連携したタウンモビリティなど九つの先進事例を整理した。

 第4章 小都市と周辺地域を結ぶ交通施策

  事例調査結果等をもとに、小都市と周辺地域を結ぶ交通施策を体系的に整理するとともに、各施策の内容、導入にあたっての留意点等を整理した。

  @小都市と周辺地域間の乗合型交通サービスの提供に関する交通施策

  A小都市と周辺地域間の個別型交通サービスの提供に関する交通施策

  B小都市と周辺地域間の自家用車利用に関する施策

  C小都市地域内での移動に関する施策

第2部 小都市と周辺地域を結ぶ交通施策のケーススタディ

 具体的な小都市およびその周辺地域を選定し、4.で検討した交通施策について、その導入のあり方、実現に向けた課題等を検討した。

 第1章 ケーススタディ対象地域の現状

 第2章 ケーススタディ対象地域における住民アンケート調査結果

 第3章 ケーススタディ対象地域における交通施策の検討

第3部 シンポジウム「中山間地域の高齢者等の交通を考える」開催報告

 シンポジウムを開催し、調査結果報告、パネルディスカッションおよび質疑応答を行った。(開催報告のページをご覧ください。)


委員名簿

委員長

太田 勝敏

 東京大学大学院工学系研究科教授

委 員

秋山 哲男

 東京都立大学大学院助教授

 

溝端 光雄

 財団法人東京都老人総合研究所生活環境部門室長

 

鈴木 文彦

 日本バス友の会企画部長、交通ジャーナリスト